「iDeCoシンポジウム2019 in 広島」
「分からない」が、「なるほど!」に。 iDeCoまるわかりイロハ
に参加してきました。iDeCo(個人型確定拠出年金)って結局どうなの?メリット・デメリットはどうなのか?など知っておこうと思ってたので。
以下の3部+ファイナンシャルプランナーさんへの相談会の構成で行われました。iDeCoを語るためにはベースとなる年金もということなのでしょう。第2部はiDeCo講座と公的年金講座が別会場で実施され私はiDeCoの方を受けました。また第3部終了後の相談会は申し込みませんでした。
- 第1部:年金とiDeCoのイロハのイ
- 第2部:iDeCoのイロハ もしくは 公的年金のイロハ
- 第3部:Q&A形式のセッション
- 相談会(当日受付時に予約)
参加できる人と拠出金額
iDeCoへの参加は基本すべての人が可能となっていますが、一部例外で企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)に入られている会社員の方で「個人型に参加できない」などが記載されている方は始めることができないそうなので、企業型DCに入っている方は確認が必要です。また、立場が変わった(企業型DCがない企業に転職した、退職して個人事業主になったなど)場合は元の企業型DCから移管する形でiDeCoを始めることが可能のようです。(この辺はまだ審議中とのこと)
拠出金額は5000円以上1000円単位は同じですが、拠出限度額が立場によって違ってきます。随分細かいですが、それぞれの立場を考え将来の老後に受け取る金額がなるべく平等になるようにした結果こうなったとのこと。
個人事業主・ 学生等 |
専業主婦 | サラリーマン | 公務員等共済加入者 | ||||
企業型DCなし | 企業型DCあり(限度額3.5万円) | 企業型DCあり(限度額1.55万円) | 確定給付型年金あり | ||||
拠出限度額(月額) | 6.8万円 | 2.3万円 | 2.3万円 | 2万円 | 1.2万円 | 1.2万円 | 1.2万円 |
メリットについて
全体的に強く推していたのは以下のの3つでした。
・掛金全額所得控除
前述より、立場によって拠出限度額が異なるのですが、所得がほぼない専業主婦(主夫)の立場から見ると魅力的には映らないかもしれません。個人事業主にとっては大きいです。
・運用益も非課税
通常、投資信託などを行うとその運用益に対して20%以上の税金がかかるのですが、iDeCoで運用した益にたいしてはこれが非課税となります。
・受け取り時の控除
受け取り方法は①一時金として一括で受け取る、②年金として公的年金に上乗せて受け取る③一部を一時金として残りを年金として受け取る方法があり、一時金としては退職所得控除が、年金としては公的年金等控除が適用される。
あと、細かいですが以下のように思ってた以上に融通がきくなぁといった印象を受けました。
・運用方針を見直すことが可能
・1年に1回拠出額を変更することは可能
・1年先までの先払いが可能
デメリットについて
このセミナーで印象が良かったのがデメリットについてもちゃんと伝えていたこと。
・60歳まで受け取ることはできない
なにか人生の中のイベントがありどうしてもiDeCoに拠出することもできない期間というものが出てくる可能性もあるかと思いますが、その時でも60歳までは拠出した額を受け取ることはできない。逆に60歳まで受け取ることができないから確実に貯められるといった見方もあります。
また、最低預け入れ期間10年というのがあって遅くとも50歳から始めないと60歳では受け取れないということになります。
60歳時点で受け取れる場合、おそくても70歳までなら受け取り開始を遅らせることはできるそうです。65歳まで働くからその後から受け取る等。
・リスクは少なからずある
iDeCoを始める際に金融機関(銀行・証券・保険など)を選び商品(元本保証型・投資信託)を決めて始めるのですが、その全てにおいてリスク(契約してる企業自体やインフレ、為替など)はあり、また、国民年金基金連合会の開始時と収納時手数料や金融機関の信託報酬手数料、管理手数料などが必要なため、その額未満の運用益しか出てない場合や途中で解約してしまった場合の解約手数料などで元本保証の商品でも元本割れを起こす可能性があるということ。
ただし、辞めずに休止することはできてその間は拠出済みの額に対して運用だけを行う立場になることは可能。
全体的に
老後の生活基盤としては公的年金がありそれは終身で受け取れるがその額は少子高齢化の影響で減っていく可能性があること。その額を補うためにiDeCoは有効な手段であること。は理解できたと思います。また、「iDeCoを始めないと決めた理由」などのアンケート結果なども出していて正直だなといった印象。(公式サイトでみれます)
ただ、少し引っかかるのが公的年金の運用は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が行っていてこの主管省庁は厚生労働省。そしてiDeCoも国民年金基金連合会および厚生労働省の主導で始めている。
個人事業主の立場から見るとなかなか加入者が増えない国民年金基金があり、GPIFの運用失敗のニュース、先日の老後2000万円問題などを聞いているとなんだかなぁ??といった気持ちが湧いてしまうのは私だけなのでしょうか??
でもまぁ、掛金全額所得控除は大きいので始めるつもりで金融機関もほぼ決まってるのですけどね。
※iDeCo公式サイト
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